Child Safe Tourism

April 11, 2013

Intrepid Travel 社による観光における児童保護の取り組み

世界的な冒険旅行の専門会社である Intrepid Travel 社では、1989年に東南アジアで旅行の催行を開始して以来、子どもを搾取から守ることへの支援が重要な取り組みとなりました。 Intrepid Travel 社は世界120カ国以上で旅行を実施しており、毎年10万人近くの旅行者を各地に案内しています。 Child Safe Tourism(CST)は Intrepid 社のレスポンシブル トラベル マネージャーである Jane Crouch(JC)氏に、どのような理由で子どもの保護が事業運営上の重要な優先事項となったのか、お話を伺いました。


CST: Intrepid 社はどのようにして子どもの保護に非常に積極的に関わるようになったのですか?

JC: Intrepid が営業を開始した初期の頃から、現地スタッフ、特にグループリーダー(アジア地域で現在300人以上)が観光地での子どもたちの脆弱さを目にし、外国人による、非常に問題のある行動を目撃しました。残念ながら、その中には搾取を行う者もいました。 彼らは、以下のような脆弱な状況で働いている子どもたちをしばしば目にしました。

  • ベトナムで花やポストカード、装身具を売る。
  • ラオスの路上で物乞いをする。
  • タイの有名な売春地域にあるナイトクラブで働く。
  • カンボジアの孤児院で旅行者向けのショーをする。

Intrepid のスタッフがこれらの現地の子どもたちの状況をよりよく理解し、仲良くなるにつれて、彼らが抱える課題もはっきりと分かり始めました。 観光が現地の子どもたちの苦境を長引かせるのではなく、子どもたちが観光から恩恵を得られるように、子どもたちにとってより良い観光の環境を創り出すことを進んで支援するようになりました。 突き詰めて言えば、観光は訪問者と受け入れ側の地域社会の両方に利益をもたらすべきで、この関係において子どもの安全と将来は必要不可欠な要素です。


CST: Intrepid 社は地域における児童保護組織の活動をどのようにサポートしていま すか?

JC: Intrepid Travel では、ECPAT (Child Wise)、ChildSafe (Friends International)、Project Childhood (World Vision) など、この地域で児童保護に力を入れている NGO と連携してきました。 これらの組織は問題の大きさを知る上での手掛かりを与えてくれ、Intrepid ができる支援についても助言してくれたため、NGO と Intrepid の両者にとって非常に大きな相互価値が生み出されました。 私たちは、寄付の送金、広報活動の促進、旅行業界との結び付きの醸成、そして旅行者への学習資料の配布を行っています。 その代わりに、彼らは Intrepid のスタッフを対象として研修を実施したり、児童労働搾取の問題や子どもを守る方法などに関する専門的なアドバイスや助言を提供したりしてくれます。


CST: Intrepid 社を通じて旅行する人に対して、より安全な観光環境を創り出すことに積極的になるため、どのようにして児童労働搾取の問題への関心を呼び起こし、力を与えていますか?

JC: 私たちが学んだ知識や情報をお客様と共有することで、情報に基づいた最良の選択ができるようになります。 当社が催す旅行では、責任ある旅行者になるための方法を伝え、また脆弱な立場にある子どもや親子を支援する会社やその他の社会事業に案内します。

また近年では、孤児院の訪問がお客様からの一般的な要望の1つになっています。 このような要望はたいてい善意からですが、孤児院ツアーが子どもたちにもたらすマイナスの影響についての認識と知識が欠けていることが分かります。 ですから、Intrepid ではこのような機会を利用して、現地の弱い立場にある子どもたちとの関わりの中で行うべきことと行うべきでないことについて、旅行者に説明しています。


CST: これらの微妙な問題について Intrepid 社のスタッフをどのように教育しているのですか?

JC: 1999年以来、Intrepid では特に観光地で生活して働いている子どもたちを虐待から守る方法について東南アジア地域 のスタッフを教育しています。 この研修は、疑わしい行為に気づいた場合に何をすべきかをグループリーダーに教えることにより、私たちが行動を起こして通報することについて負う責任を支えます。

当社ではこの研修から得られる重要な教訓を、世界中のグループリーダー研修に組み込んでいます。 この意識向上が、Intrepid スタッフが数回にわたり現地当局およびオーストラリア連邦警察に通報するという成果に繋がりました。

また、当社では学校や孤児院などのその他の児童施設を私たちのグループが訪れる際の正式な方針を定めています。 この方針は、弱い立場にある現地の子どもたちを助ける建設的な方法について当社スタッフと旅行者に理解してもらう上で役立っています。 当社では、Intrepid 財団を通じ、精査された児童福祉組織に寄付を行うという方法を Intrepid の旅行者に提供しています。 この方法により、寄付を行う人々は寄付金が最も有効に活用される場所に必ず届けられることが確実に分かります。


CST: 子どもの保護に関して Intrepid 社が次に優先して取り組む事柄は何でしょうか?

JC: 私たちは、観光産業で子どもたちが搾取されやすい状況にあることが分かっている、世界の他の地域でも協力関係を結べる組織を見つけることに積極的に取り組む考えです。特にアフリカ、ミャンマー、南アメリカなどです。 提携先の組織は、アジアの NGO と同様に、児童保護の問題についてスタッフを訓練し、顧客の学習を支援し、現地の子どもたちを見守る「目と耳」となることができます。